黒牛の逆転勝利

一撃の逆転

1-0という結果に感情移入するのは稀だが、昨年の6月23日、マプートゥスタジアムで繰り広げられたダマ・トーラ対黒牛の試合はまさにそうだった。

試合は午前12時45分開始、14時47分終了。2時間にわたるアフリカの太陽下での戦術的駆け引き。黒牛は紙面上では優位ではなかったが、ディシプリンで圧倒した。

華麗さはない。見ごたえもない。でも効果的だった。モザンビーク・プライムリーグでは、『安定』こそが勝利への鍵だ。

戦術的決定力

黒牛の真骨頂は攻撃ではなく、守備構造にある。高プレスを得意とするダマ・トーラに対し、正確な調整で対応した。

xG（期待得点）は0.8に留まったが、xGA（期待失点）は驚異の0.2。予想を大きく上回る成績だった。

そして87分。ディフェンダー・ティアゴ・メンデスのクロスからミッドフィルダー・ラファエル・コスタが頭で決めた一発——決勝ゴールとなった。