沃尔塔雷东达×阿瓦伊

スコアは語るが、データはもっと語る

2025年6月18日00時26分、ブラジル・Série Bの対戦で1-1の引き分け。ドラマも、逆転劇もなかった。ただ、二つのチームがシーズン中盤を歩むだけだった。紙面上では妥当な結果に見えるが、xGモデルとパス比率に基づく分析から見ると、この試合はまったく均等ではなかった。

ウォルタレドナは47%の期待得点（xG）を記録した一方で、アワイは39%にとどまった。にもかかわらず両者とも1ゴールずつ。これは単なる不一致ではなく、決定力不足の赤信号だ。

チーム紹介：歴史と努力が交差する場所

2003年にベロオリゾンテで設立されたウォルタレドナは、「泥臭い守備」と「下克上」精神で知られる。最大の輝かしい瞬間は2020年のSérie B準決勝進出——今もファンを熱くする伝説だ。

一方アワイ（1952年創立）はフロリアノポリス発祥で、過去に地元タイトルを多数獲得し、黄金時代にはトップクラス昇格も夢見た。現在は再建期にあるが、誇りはあるものの再興への道のりは険しい。

今季成績：ウォルタレドナは11試合7勝で中位；アワイは12試合8ポイントだが得失点差に不安が残る。

戦術的対決：どこでミスったのか？

再びxG数値に戻ろう。ウォルタレドナはボックス内に3回の大チャンスを作った——そのうち2回は最後線での阻止や枠外シュートに終わった。一つのシュートではxG0.68にもかかわらず、ポストからわずか2cmしか離れていない。

一方アワイの一得点は、高めのプレスによる状態での連携ミスから生まれたカウンター攻撃だった——構造がないときによく起きる弱点だ。

守備面では両者とも危険なクロスを受け入れた（ウォルタレドナ：6本／アワイ：5本）。前半こそボール支配率が高いものの、持続的な圧力を維持できず突破できなかった。

真実とは何か？中位争いとは偶然ではない——システム的な非効率さが「きれいなゴールマッチ」や「幸運」によって誤魔化されているのだ。

ファンの鼓動 vs スプレッドシートの論理

私はスタジアムでファンたちが息切れするまで叫ぶ姿を見てきた。「ヘッドアップ！」と叫ぶ声があるのに、角球が空振りしてもなお「ヴァモス！」と叫ぶのは……結果ではなく、「希望」のためにだ。

この感情的エネルギーこそがクラブを支えている——そして私がデータ分析をする理由でもある。「数字」として扱うだけでなく、「地理」「歴史」「傷ついた心」によって形作られる生きる物語として見たいのだ。

最後に：次へ向けて…

ウォルタレドナにとって次の相手は強力なアトレチコ・ゴイアニエンセ。昇格を目指す強豪との対戦でミッドフィールド移動を改善し、高xGチャンスをモノにする必要がある。

アワイには高いプレス時の守備脆弱性を修正すべき課題がある——特にフルバック後方に空間を開ける速いウィング選手に対応できるようにならねばならない。

eBayなら安いユニフォームも買えるだろうけど……本当の価値とは「混沌より安定」「希望より準備」にある。